ほったらかしだったイグナイター
しばらく作業して無かった旧車のイグナイターですが、少し進展しました。最初は8ビットマイコン(J58でテストしたのは8ピンの一番ちっちゃなマイコンだったので、もう少し高機能な8ビットマイコン)でユニバーサル基板手組したのですが、全然演算実行が間に合いません。進角機能を無しなら十分なんですが、進角をサポートすると×です。プログラミング能力の不足かもしれませんが、もうその能力向上は見込めませんので、手っ取り早く32ビットで製作に変更した次第です。
試作の基板(Rev1.0)が完成しましたので、テストしました。それなりに進角もうまく制御出来た様です・・まだ卓上テストの段階ですが。
赤い基板が試作したRev1.0です。右上のユニバーサルはシグナルゼネレーターの信号をインターフェースしています。コイルはVolvo240についていたものを利用しています。プラグはもらってきたイリジウムのプラグです。
製作仕様は・・・
現在の仕様は下記の様になります。
タイミング信号入力は昔のポイント接点と、フルトラ・セミトラのマグネットセンサーです。対応エンジンは2気筒、3気筒、4気筒、6気筒の4サイクルエンジン(多分2サイクルも同じと思うのですが、、、デスビ1回転で4サイクル4気筒はシリンダ2回転、2サイクルなら1回転で点火は同じデスビのタイミング)で、各シリンダプラグ・スパークはディストリビュータに依存します。進角機能は有効・無効選択で、無効はディストリビュータでのバキューム等による進角、うまくバキューム等の進角が作動しない場合は有効にしてこのイグナイターで進角させます。またスパーク時間(コイルに電流を流して、オフして高圧発生させている時間)は0.5ミリ秒から1.5ミリ秒で設定可能です。進角の設定は500rpm単位で7000rpmまで角度設定が可能で、その間の回転数は設定された値から計算して進角します。設定はUSB(タイプC)利用で、パソコンのアプリケーションから設定し、ディップスイッチによりROMに記憶させます。
実際の進角の様子・・・卓上でのテストですが。
上記動画の様な状況で、基板とプラグの状況は下記の動画をみてください。
残項目・・・
テスト動画での状態でアイドル回転750rpm程度では4気筒で信号周期40ミリ秒、1ミリ秒点火時間でコイルへの電流通電(チャージ時間)は39ミリ秒の時8A~6A程度流れます。コイルには1Ωの抵抗を挿入している状況です。この状態でスイッチングMOSFETの発熱は約80℃ほどでした。
ただ、このコイル抵抗無しだと15A程度チャージされ、温度は200℃近くまで上がります(放熱不足ですネ)。
残項目としてコイルチャージ時間を設定できる様にして、抵抗なしでもチャージ電流を8A~6A程度に抑えれば十分使えるのでは・・・と考えています。こうなるとスパーク時間を電流押さえるため伸ばす訳なので、今のスパーク時間設定は「最低確保のスパーク時間」的な意味合いになりそうです(回転が速くなるとチャージ時間は短くなりますので・・・)。まぁ旧車の場合は抵抗は挿入されていると思うのですが・・Volvo240は抵抗なしでした。Volvo240の信号・電流値を見てみないとわからないのですが、信号で電流制限しているのか目一杯流しているのか不明です。高速回転になればチャージ時間が短くなるので、電流値は減少する様です。
完成まで、もう少し時間かかりそうです・・・実車でのテストもまだなんで・・・。